双極性障害で障害年金をお考えの方へ
1 こんなお悩みありませんか? 2 双極性障害に関する障害年金の認定基準 3 双極性障害で障害年金申請する際のポイント 4 双極性障害と障害年金に関するQ&A 5 双極性障害に関する受給事例 6 弁護士法人心にご相談いただく場合の流れ
1 こんなお悩みありませんか?
☑ 気分が高揚して著しく活動的になり、活動的過ぎて精神的に苦痛を感じたり周囲の人間との関係に問題を生じる時期がある。
☑ 何をするのにも憂うつで、それまで興味を示したものにも関心がもてず、身体が重くて活動するエネルギーが枯渇したような感覚がする。
☑ 先に述べたような、症状が反復交代するようにやってくる。
☑ 周囲の人から、活動的な時期と気分が沈むときの落差が極端すぎると指摘される。
→このような両極端のそう状態とうつ状態を行ったり来たりする症状に悩まれている方は、もしかすると、適切な精神科医で診察を受けた場合には、双極性障害と診断されるかもしれません。
そして、双極性障害についても、条件を満たせば障害年金の受給が可能です。
2 双極性障害に関する障害年金の認定基準
双極性障害は、障害年金の認定制度のなかでは、気分障害に分類されています。
障害年金の3級が認定される基準は「気分(感情)障害によるものにあっては、気分、意欲・行動の障害及び思考障害の病相期があり、その病状は著しくないが、これが 持続したり又は繰り返し、労働が制限を受けるもの」となっています。
ポイントは3級は労働は制限を受けるものの、日常生活には特に言及されていない点です。
障害年金の2級が認定される基準は「気分(感情)障害によるものにあっては、気分、意欲・行動の障害及び思考障害の病相期があり、かつ、これが持続したり又はひんぱんに繰り返したりするため、日常生活が著しい制限を受けるもの」となっています。
ポイントは2級が認められるには、労働だけでなく日常生活に著しい制限が加えられることが必要であるという点です。
2級が認められるケースでは、基本的には一般的な就労は不可能となっており、自宅に籠って家族のサポートを随時受けながら生活されている方がほとんどです。
障害年金の1級が認定される基準は「気分(感情)障害によるものにあっては、高度の気分、意欲・行動の障害及び高度の思考障害の病相期があり、かつ、これが持続したり、ひんぱんに繰り返したりするため、常時の援助が必要なもの」となっています。
1級のポイントは、常時の援助が必要となっていることです。
これは、つまり、誰かが常に付いていないと危険なレベルに症状が重いということであり、ここまで症状が重いケースだと多くの場合精神病院などへの入院が必要になっていると考えられます。
3 双極性障害で障害年金申請する際のポイント
双極性障害の障害年金の申請では、上記2で述べた基準のとおり、個別の症状の経過や日常生活及び労働における支障の程度によって、どの等級に該当するか、あるいはどの等級にも該当しないかが決まります。
そのため、医師の診断書の記載内容や病歴・就労状況等申立書の記載内容でいかに正確に日常生活や労働における支障を伝えられるかが、障害年金の申請が認められるか否かを大きく左右します。
このように、障害年金の申請の際に提出する書類の内容が結論を大きく左右する障害の場合に、専門家に依頼せずに自分で申請を行ってしまうと、医師の診断書に必要な事項が書かれないことや、病歴・就労状況等申立書に重要な事実を書き漏らしてしまうこと、あるいは症状の程度が軽いと誤解されるような事実を書いてしまうことで、本来認められるべき申請が認められなくなってしまう危険性があります。
4 双極性障害と障害年金に関するQ&A
Q そう状態とうつ状態とどちらの状況で申請をした方が認定されやすいですか。
A 障害年金の認定基準では、「気分(感情)障害は、本来、症状の著明な時期と症状の消失する時期を繰り返すものである。したがって、現症のみによって認定することは不十分であり、症状の経過及びそれによる日常生活活動等の状態を十分考慮する」とされています。
そのため、双極性障害の障害状態は、そうかうつのどちらかの状態を一時的にきりとって申請するのではなく、そう状態もうつ状態も両方の状態を含めた症状の経過全体をみて判断をされることとなります。
5 双極性障害に関する受給事例
30代男性、双極性障害
(遡り受給 約180万円)
依頼者は気分の落ち込みや無気力な状態が続いていて、日常生活だけでなく、通院にも妻のサポートを必要としていた。
自力で障害年金の請求をするにも、やり方を調べたり、必要な書類を集めたりすることはもちろん、自分の症状をきちんと医師に伝えて、適正な内容の診断書を作ることも難しかった。
そこで、これまでの症状の推移や日常生活の様子を細かく聴き取り、参考資料にまとめることで、診察の際の依頼者の負担を軽減するだけでなく、症状の程度に合った内容の診断書を作成することができた。
その結果、2級の認定を受けることができた。
6 弁護士法人心にご相談いただく場合の流れ
双極性障害で障害年金の申請をお考えの方は、当法人までお気軽にご相談ください。