障害年金の時効
1 障害年金が消滅時効にかかるということ
障害年金の請求をして等級認定されると、年金をもらうことができます。
しかし、その権利を長期にわたって行使しないと、権利が消滅して、障害年金を受け取ることができなくなる場合があります。
これを「消滅時効」といい、障害年金をもらえる権利は、5年を経過すると時効によって消滅します。
2 障害年金で消滅時効が問題となる場面
障害年金の請求方法の一つに「遡及請求」というものがあります。
これは、障害認定日に障害等級に該当していたけれど、障害年金のことを知らなかったなどの理由で請求していない人が、障害認定日の時点に遡って障害年金の請求をするというものです。
この遡及請求の方法による場合、長期にわたって障害年金をもらえる権利を行使していなかったとして、消滅時効が問題になることがあります。
例えば、遡及請求により10年前の障害認定日の時点で障害状態にあり等級認定された場合を考えてみます。
この場合、過去10年分の年金すべてをもらえるわけではありません。
過去5年分よりも前の障害年金をもらえる権利は時効により消滅するため、実際にもらうことができるのは、まだ時効がきていない過去5年分のみとなります。
本来もらえるはずであった障害年金の一部がもらえなくなるため、障害認定日を迎えたら速やかに請求することが大切です。
3 当法人にご相談ください
障害年金の請求手続きや資料の収集などが大変であるとして、請求を後回しにされる方が少なくありません。
しかし、長期間後回しにした結果、消滅時効によって、本来もらえるはずの障害年金がもらえなくなる可能性があります。
障害年金の手続きが大変だとお考えの方はもちろん、そもそも障害年金もらえるか気になる場合には、まずは、弁護士等の専門家にご相談されることをおすすめします。
当法人では、障害年金のご相談を数多く取り扱っておりますので、障害年金の申請手続きについてお悩みの場合には、お気軽にご連絡ください。